♂性別転換♀

「それじゃあ……」


パチンと少年が指パッチン。


すると頭上から小さな爆発音が無数に鳴り響き、白い煙が太陽光を遮断した。


だが、俺はいたって冷静なcool boy。


所詮夢なのだ。なにがあろうと恐くない。


かかってこいやー! と頭上を見上げると、次第に煙がはれていく。


その隙間からキラリと輝く銀色の無機物が目についた。


「五月雨 鋭利千本の陣」


言葉では言い尽せないほど(おそらく千本)の刃物が、地面へとその切っ先を向けていた。


日本刀はもちろん。剣、槍、レイピア、斧、ナイフなどの武器。


さらに、ハサミやカッター包丁などの日常洋品までもが宙に浮いている。


「夢なら死なないよね?」
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