♂性別転換♀

新たな答えを発見したのか、大翔は伏し目がちに表情を曇らせながら口にした。


「可能性は0に近いけど、僕以外の魔法使いを見付けて頼むしかないね」


「そんなの、一生かかっちまうじゃねーか」


「そうだね、あるいは……」


「あるいは?」


間を置き、大翔は言った。


「僕を殺せば、魔法が解けるかもね」


大翔のトーンが落ちる。先程の明るさ消え、瞳も悲しげにうるませる。


こんなにも居心地が悪い空間は初めてだ。


「僕を殺す? お姉ちゃん」


―――殺せるわけないだろ。


いくら俺の体を弄んだ憎っくき相手だとしてもだ。
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