(タイム)Timeless(レス)
『ねぇ、瑛太…… 私、代わりになろうかなぁ』
『は?』

何いきなり。
代わりとか……
意味わかんねー。

『葉月の代わり。 駄目?』

レナは不敵に笑うと、俺の顎(アゴ)を引き、唇を重ねた。

『駄目……かなぁ…?』

途切れ途切れに問い掛ける。
息が苦しい位、深いキスの後、レナは俺のズボンに手を掛け、一気に下げた。

『ちょッ……レナ!!』

レナは愛おしむように、舌を運ぶ。
情けない事に、どうしていいかもわからず、ただそんなレナを見てた。

『なぁに? 何回もしたじゃん』

確かに。
今さら1回、回数が増えたからって、たいした問題じゃない。
レナがそうしたいなら、どうだっていい気もする。

『ね、瑛太。 恥かかせないでよ』

断られるのが恥ずかしいなら、流されてやるのが親切なのかも……

『ねぇ。 好き……?』

いや、お前さ。
それを求めるか?

「私の事、好き?」って。
それ普通、禁句だろ。

ただでさえ、「葉月の代わり」になりに来たんだからさ。

代わり?
代わりじゃないだろ、こんなん。

葉月は俺の恋人じゃない。
ただの友達。

確かに、俺は葉月が好きで、
葉月もきっと俺の事……

『はッ……はははは!』
『え……瑛太? どうしたの?』

可笑しい。
可笑しくて堪(タマ)んない。

何こいつ。
葉月の代わりって何だよ。

俺も何やらしてんだよ。
俺は葉月に……
葉月に、こんな事してほしくて好きになったわけじゃない。

『わりー…… 勃(タ)たんわ、俺』

ただ、葉月の傍にいたかったんだ……
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