(タイム)Timeless(レス)
『おーっす』
朝飯くったら次は昼飯。
金ねぇから、ファミレスとか行けんし?
『また廃棄が目的かよ!』
仕方ないじゃん?
明史のコンビニしか思いつかねーもん。
『なぁ…… 過去が変わるって事、あるんかな』
カウンターを机がわりに廃棄のオデンを食べる。
これ俺達の定番。
明史のやつ、いつかクビになりそうだけどね。
『あー、まぁ、変わったらいいなぁと思うけどね』
うんうん、俺もそう思う。
だけど変えられないから、変えようと思った事がなかった。
『大丈夫か、瑛太。 女でも紹介しよっか?』
明史は下から様子を伺うように俺を見た。
つか、誰かに頼るほど餓えてないっつの。
『つか仕事行けよ。 クビになっても知らねーよ?』
……お前が言うか、それ。
店員のくせにカウンターで食ってんなよ。
『冠婚葬祭。 会社も文句言えねーよ』
といっても、もう4日も休んでる。
さすがにクビがかかってくるか……
まぁ、どうでもいいけど。
『お前がそんなだと、葉月ちゃんも浮かばれないよなぁ』
なんて、オデンをちちくりながら言ったり。
『好きだったんだろ? 瑛太の事……』
……知ってるよ。
両想いだなんて、かなり前から知ってた。
だから後悔が残るんだ。
葉月を抱きしめたかった。
「愛してる」と堂々と言いたかった。
もっともっと……
葉月との時間が欲しかった……
『おい〜、泣くなよ瑛太〜』
うっせー、馬鹿。
泣いてねーんだよ。
『マジでいい女紹介すっからさぁ』
オデンのカラシ、着けすぎたんだよ……