学園恋愛ネット掲示板【キューピッド】〜男子校のススメ〜
他に好きな人ができるのはしょうがないこと。
それはわかる。
わかったから別れた。
彼女が新しい彼氏と並んで帰ってる姿を見てると胸が苦しくなった。
だけど、これが彼女の幸せなんだと思ったから我慢した。
だけど、俺は聞いちゃいけないことを聞いてしまったんだ。
誰もいない教室。
俺は忘れ物を取りに教室に向かった。
誰もいないと思ってた教室は誰かの話し声がした。
「あんたも鬼だね。
翔くん振って剛先輩に乗り換えるんだもん。翔君とまだ付き合って日たってないでしょ?」
「う〜ん、1週間くらいだったね」
「1週間で乗り換えるなんて」
「だって、先輩が告白してきてくれたし、翔君より先輩の方がかっこいいし」
「確かに先輩はかっこいいけどさ、そんなんですぐ別れないでしょ?普通」
「だって平均的な翔くんと付き合ってると、特上の先輩が告白してくれたんだよ?
先輩とるでしょ?普通」
「そういうもん?」
「あのねぇ〜、誰だってかっこいい人のほうがいいに決まってんじゃん」
「でも翔君のこと好きだから付き合ったんでしょ?」
「まさか。好きじゃないよ」
「あんたのその本性、誰かにみせてやりたいわ」
「バカにしないでよ。私、完璧主義なんだから」
女2人の甲高い笑い声が教室に響いてた。
聞いてはいけない事実を俺は知ってしまった。
彼女と俺の間に恋愛感情は発生していなかったんだ。
夢だったらどんなにいいか。
次の日、彼女は自分で言ってた通り完璧に彼女を演じてた。
身震いするほど完璧に。
それ以来、俺は女が嫌になった。
男の価値は見かけだと決めてる女が嫌いだ。