私の好きな人
私のすすり泣きが公園に響き渡る。
その響きが私を余計に孤独にさせる。
誰かに頼りたい訳じゃない。
でも独りになりたくない。
「どうしたの?」
「………誰?」
「えっと…
ヤオイです。
君は?」
「シュウ……。」
「女の子だよね?
なんでこんな真夜中にこんな場所にいるの?」
「………嫌いだから。」
「何が?」
「“わたし”が…………。」
「大丈夫。」
「何で?」
「君は独りじゃない。
君は生きている。」
その一言に
また涙が出てきた。
私の求めている“何か”を
彼は全て知っているかのように優しく言った。
私はやっと振り向いた。
優しい声にふわふわな雰囲気。
まさにそんな人だった。
でも
服はボロボロ。髪はボサボサ。
臭いもひどそうだ。