花の傭兵
バーリン村の人々のうち500人ほどは妖術使いの学校の生徒とその関係者だ。村の広い敷地に学校の建物が点在している。

100年ほど前に村に疫病が蔓延して人口が激変して、存続に困った村は、サキという妖術使いで鍛冶師に相談した。サキは妖術使いの学校を作ろうと提案し、作られることになった。サキをはじめ妖術使いたちが国々を周り、妖術の才がある老若男女を集め、学校で学ばせ、また国々に妖術使いとして旅だっていっている。

バードたちは学校の案内所でそんな話を聞いた。

「伝説の鍛冶師サキはこの学校で学んだって聞いたが」

バードが案内人に質問した。

「そのサキは50年ほど前に学んだ者です。代々優秀な者にはサキの名前がつけられるんです。称号みたいなものですよ」

「じゃ、優秀だったら、俺でもサキって名のれるんだな」

「ええ、そうですよ。優秀な者には飛び級も認められます。リルスの玉を持ってるあなたが入る専修科だと３ヶ月で卒業した者がいます」

俺は１ヶ月で卒業してみせるぜ。




< 20 / 70 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop