花の傭兵
ローズは夜もおしせまった頃、見張り番をしていた。

眠い、眠い、けど寝ちゃダメ。

腰を下ろすと寝てしまいそうなので剣に寄りかかって立っている。

コク、コク

ローズがコックリを繰り返し始めたころ、それは現れた。

鬼火がゆらゆら漂ったかと思うと消え、透き通ったヒトガタが現れた。

それは、消えかかった焚き火に近づいたと思ったら、風を起こし焚き火を消してしまった。

ヒトガタは寝ているバードに覆い被る。

キラリとリルスの玉が光って鎖をひきちぎって舞い上がり、まばゆい光を放った。

ヒトガタは細かいチリになって消える。

う、う~ん

寝ていたみんなはまばゆい光で眼を覚ました。



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