花の傭兵
キョウコは牢やの上の方を指さす。

ローズは指さす方を見たが暗くてわからなかった。

「夕方まではうっすら明るいけど、今は見えないだろ」

ドカドカ…

ガチャ

足音がして牢やのドアが開き、頭が牛で胴体が人間のものが夕食の盆を1つを中に入れる。

「キャー!何者?」

ローズは叫んで後ずさりした。

「うるさい!」

ゴン!

そのもの、ラーナスは奪ったローズの剣のシルバースターでローズの頭を叩いた。


「痛い!ぶったあ~」

「ハハハ、やられたな。あたいもラーナスを初めてみた時叫んじまったよ」

「ラーナス?」

「ああ、ワシはラーナスだ。いきなりキャーというな。お前も眼を覚ましたんだな。食べ物を持ってくるから待ってろ」

ガチャ

ドカドカ…

「ラーナスって牛の頭の妖魔と人間のあいのこらしいぜ。あんまり話てくれないからよくわからないけど、前はもっと北の方にいたってさ」

「ふうん、人間とのあいのこなんだ」

ドカドカ…

ガチャ

バタン

ラーナスはローズの盆を置くとさっさといってしまった。

「さあ、食べようぜ。あたいたち、奴隷に売られるか、食われるかわからないけど、食べとこう」




< 48 / 70 >

この作品をシェア

pagetop