花の傭兵
バードは白い椅子に腰を下ろしてフォークを手にして恐る恐るマームチェラートを口に運ぶ。

美味しい!

バードはガツガツ食べ出した。

あっという間に皿は空になる。

「美味しいかしら?私も大好きなんですのよ。自己紹介がまだでしたわね。私はリリー、この国の妃ですの。これが娘のローズですの」

リリーは娘の頭に手を置いて優しくなぜる。
妃だって!俺なんかの相手していいのか?

「あの、あなたのお名前は?」

「俺はバード、鍛冶師の見習いです」

「もう働いてらっしゃるの。偉いわね。また、この国にいらっしゃる時にはごちそうするわね」

「また来てね。バード」

「また、いらしたら、ごちそうするわ」

「では、失礼しました」

「送って行くわ」

二人はバラ園の出口までバードを送った。

バードはバラの甘い香りに包まれ、ぼーとしながら歩いて宮廷の裏口から出た。



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