花の傭兵
ローズたちは洞窟の曲がり角でラーナスたちに出くわした。

「あっ、お前たち逃げたな」

ラーナスたちは剣やこん棒を引き抜き向かってくる。

剣を使わないと切りぬけないわ。

ローズはキョウコを後ろに押しやり、シルバースターを抜きざま、先頭のラーナスを頭から切り裂いた。

ラーナスがひるんで一歩さがる。

ローズはすばやく突進して二人のラーナスを横に切る。

残りのラーナスは武器を放りだして一目散に逃げていった。

「ローズ、あんたやるじゃん」

キョウコがローズの背中をたたく。

「追ってがこないうちに急ぎましょう」

ローズは血ノリのついた剣を振り払い、鞘にしまう。

「どっち行く?」

キョウコは聞く。

「牢やの方に戻るわけにはいかないから、ラーナスたちがきたほうに行くわ」

「うん、わかった」

ローズたちは光ゴケの生えた壁の方に急いだ。


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