花の傭兵
「ローズ!ここまま行っていいのかな?それに息が切れて苦しいんだ」

ローズは足を止めて、キョウコの方を振り向いて

「ちょっと休憩しましょう」

と言って腰を下ろす。

確かにこのまま進んでいいか不安だわ。

ローズは不安げにシルバースターに手を伸ばした。

そういえば、王家の宝のシルバースターには魔法の力が宿ってるって一の勇者のパースが言ってたわ。

ローズは剣を抜いてみる。

抜かれた刃が壁の光ゴケよりやや明るい青い光を放つ。

この光は行ってよいってことよね、きっと。

ローズは剣を鞘にしまって

「さあ、行きましょう。きっと、もうすぐ出口よ」

うなだれて疲れの見えているキョウコを励ますように言って今度は歩き出した。


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