【詩集】君が好き。
部活の先輩だった彼は
何でも努力で
勝ち得てきたのを
アタシは
知ってるから
そんな彼が
天使に願い事をする
なんて
なんだかちょっと
笑ってしまう
名前を呼ぶと彼は
振り返って微笑んだ
その笑顔を見ると
キュンとなるけど
振り返った
彼の制服を見て
泣きそうになった
そんなアタシに彼は
照れたように笑い
「袖まで取られちゃった」
と何もない袖口を
見せてくる
アタシの小さな賭けは
終わった
先輩から
ボタンを貰えたら
この想いを伝えようと
思ってた
臆病で弱虫なアタシの
小さな恋の賭け