Deep World


清々しい気分で自分の机に着いた


「あれ〜、杏奈ちゃん随分ご機嫌だね。」

耳元で嫌味らしく言う、杉並マイの声


「…杏奈ちゃんは、幸せになっちゃいけないよ」

マイの言葉で、浮かれていた私は我に返った…


「そうそう、誰も寄せ付けたくないその目だよ

友達も家族もいない自分一人だけだもんね

そんな杏奈ちゃんに一言だけ言ってあげる」


マイは、私を見て笑う


「私だけは、杏奈ちゃんの味方でいてあげる。」

そう言い、マイは自分の席に着いた


味方…?
馬鹿ばかしい言葉


私は一人なんだから
ずっとずっと…一人


味方なんていらない



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