GOAL
ねぇ、どーして…?
どーしてこんな事するの?
やっぱりわかんないよ…
あんたの気持ちが、考えてる事が、わかんない…
「本気で言ってんのかよ」
「へ…?」
いつの間にかアイツはいなくて、気付けば目の前に彼がいた。
「お前は俺が好きなんだって思ってたのは俺の勘違い?」
え……?
そんなこと言ったっけ…?
「お前のマッサージから全部わかるんだよ。
お前が何考えてるとか、何を思ってるかとか。」
そんなっ…!
じゃあ彼はずっと私の気持ち、知ってたの…?
「ウソ…」
思わず口元を覆った私は、肩をひかれ、いとも簡単に彼の腕におさまっていた。
「これでもまだ俺の気持ち、わからないのかよ」
「…。
わかんない。
木坂の気持ちなんてわかんない。」
そこで黙った私に、彼は言った。
「まだ続きがあるだろ。」
続き…?
あ…
昨日、屋上で言ったこと…
『わかんないよ。
坂木の気持ちなんてわかんない。
だけど、わかりたいって、教えて欲しいって思うのは迷惑なこと…?』