◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
――――カラン。。
塚本に教えられた待ち合わせの店へと着いて、ドアを開けた。
「いらっしゃーい♪」
入るやいなや、男の声なのか分からないくらい甲高い声に出迎えられた。
見ると、それはカウンターの奥にいるスキンヘッドのちょっと怖い男から発せられた声のようだ。
ふと、そのカウンターの席を見る。
「あ、先輩こっち。」
ビールグラス片手に、スーツ姿の塚本が座っていた。
俺は招かれた塚本の隣の席に腰掛けた。
「あらん、イケメンじゃないのぉ~♪ちょっと孝幸、紹介しなさいよぉ~」
俺は顔を両手で挟まれていた。
ちょいちょい…もしかして…いや、もしかしなくても、この人って…あっち系の人?
「ちょっと、タロさん…がっつきすぎ。この人は、俺の高校んときの先輩で、沢田 修二先輩。」
「ど、どうも。」
「どうもぉ~♪この店のマスターの姫野タロウですぅ~♪よろしくぅ♪」
すごい迫力だ…。
見た目と中身のギャップが…。