◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「じゃあ…ちょっと弱音、吐いていいか?」
気づくとそう言ってしまっていた。
「最初にゆっとくぞ、今から話すのは、教師の俺じゃなくてひとりの男の俺だからな?」
こうやって沖田に言い聞かせる振りして、実は俺自身に言い聞かせてた。。
一線引いとかないと、どこまで沖田に話してしまうかわからない。
俺はひと呼吸置いて、口を開いた。
「俺なぁ、2年前まで…5年付き合った彼女が居たんだよ。」
喋るたびに、沖田は隣りで頷いていた。
それがあってか、今まで思い出したくないとしていた記憶を思い起こして、話すことができた。