◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「何だよ省吾、用件は。」
俺は、バイクに跨りメットを被りながら省吾を見る。
「駅まで、乗せてちょ♪」
高校の時から女子が騒ぐ笑顔で、省吾は頼んできた。
ハァ…こいつのマイペースなとこ、直んねーかなぁ。。
「ハァ…ほらよ。」
「サンキュー!さすが、持つべきものは親友だね~♪」
「いいからさっさと乗れ。」
この時から、俺のドSな性格は確立されていたのだろう。
小さい頃から仲がいい親友にでさえも、冷たくすんだから。
「ひやっほーい☆☆」
「引きずり降ろすぞ、どアホ!」
「修二ちゃんのおこりんぼ~♪」
「どうされたい?お前は・・。」
こんなマイペースでいつもテンションが高い男が、俺の親友…幼なじみ。
高倉 省吾。
見た目、茶髪で坊主のちょっとチャラい感じのやつ。
女にモテるが、いつも自分から行くと必ず振られる。
意外に可哀想な男。
・・・そんな親友に、俺はいつか心を踏み倒される。