◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「沢田くんって、体育の先生志望?」
「まぁ…一応。」
「すごいなぁ~♪沢田くん、似合ってそうだよ?ジャージ姿で怒鳴ってるの」
今でも思い出すと、キュンとしそうな…
奈々のキラキラ笑顔。
奈々は昔から、笑顔の素敵な女だった。
「何で怒鳴ってんだ、俺。」
「え、だって体育の先生っていつもおっきな声で怒鳴ってるイメージだから。」
「ははっ!お前、どんな体育教師に習ってたんだよ!」
出会って時間も間もないのに…
奈々は人と溶け込み、和ませる雰囲気を持っていた。
だから、人見知りがある俺でも奈々のそんな雰囲気のおかげで、すぐに馴染むことができた。
それから、俺や省吾は奈々と大学でもよく一緒にいることが多くなった。
それから次第に、
天然で俺がいぢわるをすると、素直な反応をする…可愛い奈々に・・・
俺は惹かれていった。