◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
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「どういうことだよ。」
ある日の夜、教師の研修会のため出張していた俺は…1日早く家に帰ってきた。
久しぶりの奈々の待つ家。
出張先で見つけた奈々の好きなシュークリームの入った小さな箱を手に…。
だけど、寝室のドアを開けた俺は…その小さな箱を力なく床に落としていた。
「どういうって…見た通りだよ。修二」
そう、目を合わせずに冷たく言い捨てたのは…紛れもなく俺の親友。。
その横で、怯えた表情で裸の体をシーツで包む奈々。
俺が見た光景は、親友である省吾と、恋人の奈々の…すでに愛し合った後の光景だった。
「省吾…お前ッ…」
「やめてっ…私が悪いの…!」
「奈々っ…」
省吾の肩を掴んだ瞬間、泣きながら叫んだ奈々。
何で…
何でとめんだよ…
「私が悪いの…省吾は…省吾は悪くないの…。。私…寂しくて。。」
奈々は、シーツで顔を覆い…泣きながら弱々しくそう話した。。