◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
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隣りに沖田を乗せてる車内。
嬉しくて、たまらないはずなのに…
何も喋れないでいる俺。
学校から、ずっと沈黙状態。
完全に俺のせいだよな…。
くそ……何であんな話しちまったんだ。
やっぱアホだよ俺は。。
「ハァ・・・」
「先生。」
つい口からため息を漏らしてしまった時だった。
ふいに沖田が俺を呼んだ。
「先生…さっきの話の続き、してもいいですか?」
「うん…」
チラッと沖田の方を見る。
対向車のライトに照らされる沖田の表情は、すごく真剣なものだった。
沖田は、前を見たまま…話を続けた。
「その…先生の過去の恋愛の話を聞いて…思ったんです。親友と恋人が一緒になってしまった先生は、すごくつらかったと思う。…でも、私は女として奈々さんの気持ちも、わかります。。」
沖田はきっと、人の気持ちをすごく大事にする子だと…今思った。
どんな立場にいる人の気持ちを、ちゃんと考えられる沖田。