◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
車から降りた沖田は、開けた助手席の窓から中を覗いた。
「先生、送って下さってありがとうございました。」
「いや、遅くなって悪かったな。」
「あと…いろいろ生意気言ってごめんなさい。」
沖田はそう言って、ちょっとだけ舌をぺろっと出した。
不覚にも…………キュン。。
「いや、おかげで何か整理がつきそうな気がするわ。悪かったな、こっちこそ。…担任教師のカッコ悪い失恋話聞かせちまって。」
俺が笑ってそう言うと、沖田もニコニコと笑いながら…
「あはは♪先生の恋愛相談楽しかったよ♪」
なんて言って、手を振って家へと入っていった。
1人になった俺は、少しスッキリした気分だった。
好きになった生徒に、恋愛相談なんかしちまったけど…
俺のなかでは、かなり楽になっていた。
よし、つっかえてたものが取れたんだ。
つぎは、前に進むための行動だ。