◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
次の日、俺は寝不足気味で若干、体がだるいまま…朝から校門のところに立って登校してきた生徒に、挨拶をする。
俺は眠そうにあくびをしながら登校する男子生徒につられて…あくびをする。
寝不足の理由は言うまでもなく…
「あ、先生、おはよーございまぁす!」
俺を一晩中、頭のなかで苦しめた…本人が俺に声をかけた。
朝から、元気いっぱいの笑顔で話しかけてくる沖田に…少し、戸惑う。
「おぅ…おはよ!沖田は元気だな~。」
「はい、それだけが取り柄ですから♪」
いつもの調子で接することができたか不安だ…。
何で俺は、こんなに沖田を気にしてるんだよ…。
悩んでる生徒がほっとけないから…だよな…きっと…。
俺はしばらく、他の生徒達に挨拶しながら、ちょっとスキップ加減で楽しそうに歩く沖田の後ろ姿を…目で追っていた。