◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
お幸せに…
~~~~~~
「どういう風の吹き回し?」
俺を迎えにきた雪斗は、久々のスーツ姿の俺をみて、呟く。
そんな雪斗も、女が喜びそうな…シックなスーツ姿。
バラでもくわえてりゃ、どこかのホストだよ。。
「何だよ、おかしいか?」
軽くワックスで髪をきめながら、鏡越しに雪斗をみる。
すると、雪斗は立ち上がって俺の隣りにくるとフッと笑って…
「別に。」
「そろそろ行くか。」
「フゥ…了解。」
俺と雪斗は、雪斗の車で乗り合わせて、ある場所へ向かう。
着いた場所は、………結婚式場。
そう、
今日は、省吾と奈々の結婚式。
俺は2人の幸せの門出に、顔を出す。
俺にとっては、………けじめ。
過去の恋愛を引きずる、カッコ悪い自分と決別するための…けじめ。
今日で終わりにしよう。
2年前から立ち止まっていた自分に、さよならしよう。