◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「失礼しま~す。」
お、沖田。。
教官室にやってきたのは、沖田だった。
そうかぁ…今日の日直、沖田だった…。
「おぅ…日誌か。」
「はい。…ていうか、暑い!先生、ここサウナですよ!熱中症になっちゃいますよ?」
沖田はパタパタと日誌で扇ぎながら、俺の横を通り過ぎて、窓の方へ行くとガラッと勢いよくガラス窓を開け放った。
一気に涼しい風が入ってきて、俺の汗をかいた体を吹き抜けていった。
「はぁ~涼しい!先生、汗だくじゃないですか。ダイエットですか?」
「ダイエットするように見えるか?このスリムボディの俺が。」
「うわ~嫌みですそれ~。女子が怒りますよ!」
沖田は窓際に立って、わざとらしく腰に手を当て怒った顔をして言う。
そんな姿を、やっぱり可愛いと思ってしまう。