◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
昼休み、体育教官室のソファーでごろ寝していた。
ここは俺ぐらいしか使わない部屋だからこうやってサボってても、なーんも心配しなくていいんだなぁ~これが。
あ、別にやる気がないわけじゃないぞ。
教師ってのも、色々疲れるんだ。
するとそこへ、
ーーコンコン…
「どうぞ~。」
「失礼しまぁーす。」
俺はソファーで寝ころんだまま、返事した。
入ってきたのは、うちのクラスの沖田だった。
「どうした~?」
「どうしたって…先生が体育の日誌持ってこいって言ったじゃないですか~?」
「あ~そうだったな。わりぃわりぃ。」
起き上がって、沖田から日誌を受け取る。
「じゃあ、失礼しましたぁ~。」
「おう、沖田。茶でも飲んでけ!」
「え、あ~はい。」
スタスタと出ていこうとする沖田に、俺は声をかけた。
そして沖田はまたくるっと回れ右をしてソファーにポスッと座った。