◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆



年上2人は、酔いがすぐ回ったのか…



「佐久間先生~?…寝ちゃったよ。。」


「滝先生も寝ちゃいましたね…。」



早々と潰れ、俺と中川先生で飲んでいた。


意外だな。中川先生、酒強ぇ……。。



年も近く、仕事についてお互いに語っていたがいつの間にか、話の向きが恋愛の方に進んでいた。



「中川先生は、ご結婚されてるんでしたっけ?」



缶ビールを片手に、中川先生に尋ねる。

すると、中川先生はフッと笑いながら…



「婚約…決まってたんですけど。駄目になっちゃって。今は、独りで…」


「そうだったんすか…、すいません。」



とっさに謝ったが、中川先生は何故か…ふんわりと笑った。



「婚約駄目になっちゃったんですけど、私…何かスッキリして。すぐ、立ち直ったんですよね…。」



そう言った中川先生の表情は、本当に…どこか清々しい感じがした。




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