◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆



「沢田先生は、彼女とかおられるんですか?」



つまみの柿ピーをピーナッツだけよって食べながら中川先生が聞いてきた。



「いませんよ。もう何年も。」



俺がそう言うと、中川先生は少し驚いた表情で…



「え、そうなんですか?沢田先生、格好いいのに。女子達も、先生狙ってる子多いですよ?」


「そうなんすか?嬉しいんだけど、生徒ですからねぇ~…恋愛対象になりませんよ。」



そう言いながら、沖田の顔が頭に浮かんで、ちょっと胸を締め付けられた。


恋愛対象に…見ちゃってんだよなぁ…


これが。。



「中川先生は、男子生徒を少しでも恋愛対象に見たことありますか?」


「私ですか?私は…ん~。。」



首を傾げて、ちょっと悩む中川先生。


中川先生に恋してる男子生徒が見たら、抱き締めてやりたくなるだろうな…。



「私は生徒と友達みたいに接してるので…。それに、よく男子生徒にからかわれちゃいますから…。」


「中川先生、それって…惚れてるからからかわれてるんじゃない?」


「ええっ。。」



俺がそう言って、ちょっとからかうと中川先生は真っ赤になって照れていた。



この人、ホントに20代か?



反応が中学女子並だぞ?





< 44 / 182 >

この作品をシェア

pagetop