◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「ハァ…」
何気なしについたため息。
すると、その時だった――――。
“くしゅ”
ん?くしゃみ?
どこからか、可愛いくしゃみが聞こえた。
まさか、まだ生徒が起きてんのか?
俺は辺りを見回した。。
「え…?」
俺は眠くもない目をこすり、ふと視線に入った人物を見た。
夕飯のカレーを作った炊事場のベンチに一人の生徒が座っていた。
「……沖田?」
俺は煙草の火を消して、早足でベンチの方へ向かった。