◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
第2章

幼なじみ



――――親睦会最後の日。。



夕べの沖田と2人だった時間が、夢じゃなかったのかと考えてしまう。



朝から元気いっぱいに石川や山口と、はしゃぎまくってる沖田がいた。



あの沖田の明るい笑顔が…俺を惹きつけてしょうがない。



「沢っちぃ、何か元気ないよ~?昨日飲みすぎたぁ?」


「ちょっと飲みすぎたかも。バス乗ったら吐くかも…お前の鞄に。」


「わわっ、止めて。まぢ勘弁!」


「ははっ!帰りの席隣だからな?」


「やだ~。。」



ダメだダメだ。

教師の俺に戻んないと。

いくら好きな女(生徒)がいるからって、他の生徒とのかかわりを疎かにしてはいけない。



教師の俺頑張れ。。



心ん中で自分に向けて、ファイトをおくる。



「先生っ。」



そんな俺の肩をポンと叩いて、呼び止めた透き通るような声。。



その声を聞いた瞬間、教師の俺に戻った心が、またドキッとする。



誰かは振り向かなくても分かる。




< 53 / 182 >

この作品をシェア

pagetop