◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
第2章
幼なじみ
――――親睦会最後の日。。
夕べの沖田と2人だった時間が、夢じゃなかったのかと考えてしまう。
朝から元気いっぱいに石川や山口と、はしゃぎまくってる沖田がいた。
あの沖田の明るい笑顔が…俺を惹きつけてしょうがない。
「沢っちぃ、何か元気ないよ~?昨日飲みすぎたぁ?」
「ちょっと飲みすぎたかも。バス乗ったら吐くかも…お前の鞄に。」
「わわっ、止めて。まぢ勘弁!」
「ははっ!帰りの席隣だからな?」
「やだ~。。」
ダメだダメだ。
教師の俺に戻んないと。
いくら好きな女(生徒)がいるからって、他の生徒とのかかわりを疎かにしてはいけない。
教師の俺頑張れ。。
心ん中で自分に向けて、ファイトをおくる。
「先生っ。」
そんな俺の肩をポンと叩いて、呼び止めた透き通るような声。。
その声を聞いた瞬間、教師の俺に戻った心が、またドキッとする。
誰かは振り向かなくても分かる。