◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「やっぱりな。」
笑いながら頭をかいてる角を見ながら、俺は戸惑っていた。
どうすればいい…?
何て言えばいい?
「何を言ってるんだ?俺が沖田を?そんなわけないだろ。俺は教師なんだぞ?」
そうだ。俺は教師なんだ。それも沖田、角の担任だ。
沖田を好きなのは、間違いないが…
それを自分以外に気づかれてはいけないんだ…。
この沖田への想いは…俺の胸の中にしまっておかなげれば・・・
だから、ここはただひたすら否定しないと・・・
だけど・・・
「それで?教師だから何?」
「それでって…、お前分からんのか?教師である俺が生徒の沖田を好きになるなんて…――――
「好きになっちまったんだろ?」
俺の必死な抵抗は、角のたったその一言で…呆気なく、遮られた。
それに見てしまったんだ…
俺の言葉を遮った角の…鋭い目つき…表情を。
年上で教師である俺だが、まだ15.6の生徒に…思わず、息をのんでしまった。