◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
イケメン後輩
――――――
「わぁ…私、学校の先生の車って初めて乗った。。意外に普通なんですね。」
俺の車に乗って、シートベルトを締めながらキョロキョロと車内を見渡す沖田。
思えば、この車の助手席に女の子が座ったのは…いつぶりだろう。
きっと…
そのドアを泣きながら手をかけ、親友の元へ行ってしまった…彼女…以来だ。
ずっと、変えてない座席の角度。
少し倒し過ぎくらいの角度。。
サイドブレーキ横に置かれた小さなビン。
レモン味の飴が尽きることなく、入っている。
忘れたはずの…好きだった彼女の思い出が残る車内。
そんな隣りの助手席には、沖田。
俺のクラスの生徒。
・・・・特別な生徒。