◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
そうそれは、俺の若かりし15歳の頃の写真。
まぁ?今でも十分若いけど?
そして、それは柳高文化祭恒例の
『柳高イケメン☆コンテスト』
の時の俺。
1年にしてグランプリをとった俺は、自慢じゃないが…割と…いや結構モテた。
いろんな女と付き合ったりもいたな…。
「先生、あんまり変わんないねー。」
「あー確かにな。変わらないな。」
「やっぱりイケメンって学生時代からカッコイいんだね。」
「まぁな。」
「はははっ、先生ナルーい☆」
「男はみんなナルい生き物なのだ。」
こうやって沖田と笑い合っていると、自分が教師だってことを忘れてしまう。
同じ学生に戻って、好きな子と話しているような感覚になる。
こういうのを、新鮮な気持ちっていうんだろうな…きっと。
そんな思いを巡らせていると…隣りで、
「あ…。。」
何枚かの歴代グランプリの写真から、ある一枚を手にとった沖田。
「あぁ、塚本もグランプリとってたな」
見ると、俺の後輩、塚本孝幸の写真だった。