初彼は先生。
ボーリング場に着くと、たくさんの人でごった返していた。
塾生も集まっていて、
ボーリング場に併設されているゲームセンターでみんな思い思いに遊んでいた。
「おーい!みんなーっ!行くぞっ!」
妙に気合いの入った塾長から声がかかり、みんなゾロゾロボーリング場のレーンへつづく階段を上っていく。
佐野先生は、女子生徒と楽しそうに前を歩いていく。
―先生、背中広いなあ―
そんなことを考えながら歩いていると、
「真理ちゃん、ボーリング出来んの?」
前をみると、先生が私を見て話しかけていた。
「全然。ボール重すぎるもん」
私がそう答えると、先生は優しく微笑んで、
「やっぱりなあ。見とくから。教えてやるよ」
といって私の頭をポンポンと叩いてわらった。
なんだか、心臓がドキドキした。