初彼は先生。
先生のボウリングの特訓は、結構本格的なものだった。
「まず持ち方がなあ。
両手で抱えてなげてるのは…」
ボールの持ち方から始まり…
「投げるときの足はなあ…」
投げるフォーム
「狙うときは…」
ストライクを狙うときのボールのコースなど
細かく教えてくれた。
そのおかげか、2ゲーム目は一回ストライクが出た。
その瞬間のことは先生はちゃんと見ていてくれていて、
「真理ちゃんやるじゃん!」
って頭をポンポンってして褒めてくれた。
自分のことのように、一緒になって喜んでくれた。
ストライクを出せたことよりも、
先生の笑顔が嬉しかった。