お兄ちゃんは悪魔サマ
「ただいまぁ」
まっすぐ家に帰った私はベッドに倒れこむ。
やっぱりまだ少しズキズキするなぁ……
お兄ちゃんはどこかに行ってるらしく、家には居なかった。
制服を着たまま少しうとうとしていると、メール着信を知らせる音が部屋に響く。
携帯を手に取り確認してみると、それは尚哉くんからだった。
『ちゃんと陵と話せたか?昨日の今日じゃさすがにまだかな? 昨日は兄貴がさっさと帰っちまって悪かったな……兄貴なりに考えての事だと思うんだけど。
それよりさ、少し話したいことがあるんだけど。近いうちに時間ない?』
昨日の今日で問題解決しました〜なんて、言うに言えないような雰囲気……
しかも問題解決=お兄ちゃんと恋人って事で……
でも、先輩にはちゃんと私の気持ちを伝えなきゃ…
それにしても話ってなんだろ?
お兄ちゃんの事かな?
私は学校が終わった後であれば、いつでもいいよと返信する。
『じゃあ明日でもいいか?早めの方がいいと思って。出来れば陵も一緒の方がいいんだけど、話しといてくれる?』
すぐに返って来たメールは、何だかずいぶん急いでる感じがする。
どうしたんだろう……
しかもお兄ちゃんもなんて……
文面から感じる印象から、あまり良くない事のような気がするのは気のせいかな……?