お兄ちゃんは悪魔サマ
先生はそのまま椅子に座ってタバコを吸い始めた。
「んで?お前ら何の用だ?」
「何のって……ってか、何で悪魔が学校の先生なんてしてんだよっ!」
「……学校の先生だと何かと便利なんでね。特に深い意味はない」
尚哉くんは今にも掴みかかりそうな勢いなのに対して、先生はゆっくりタバコを味わっている様子だった。
「尚哉、ちょっと落ち着け。ここじゃどうしようもないだろ」
「でも!!」
「下手に騒ぎになっても困る」
先輩は尚哉くんを落ち着かせると先生の方を向いた。
「先生、お聞きしたい事があります」
「何だ」
「生徒たちの間に広まってる噂を御存じですか?」
「あぁ。知ってる」
「では先生方の間にその噂が伝わっていないのは……?」
「ちょちょいっと操作してやるだけ。そんな難しい事じゃない。ってか別に悪い事はしてないぜ?女子生徒どもには無理強いもしてないし、記憶操作もしてない」
悪びれた様子もなく答える先生。
先生は、ハンターがいる事を微塵も気にしてないみたい。
それだけ先生がすごい悪魔だって事なのかな……?