お兄ちゃんは悪魔サマ
「これってバレたら困るのかな?」
不敵な笑みを浮かべ、わざとらしく聞いてくる生徒会長。
不本意ながらも私は頭を下げた。
「昨日の事、誰にも言わないで欲しいんです」
「……どうしようかな。せっかく面白そうなのに、隠しておくなんて勿体ない」
「お願いします!」
しばしの沈黙が流れた後、会長が口を開いた。
「……いいよ。黙っててあげても。ただし、条件があるけどね」
「条件……?」
顔を上げ生徒会長を見た瞬間、腕を掴まれ引き寄せられる。
「きゃっ……!んっ!?……やだっ!!」
強引に生徒会長に唇を奪われた私は、彼の胸をおもいっきり押し退けた。
そして手の甲で唇を拭った後、生徒会長を睨みつけた。
「これが条件だ」
「これ……?」
「俺の玩具になって貰おう」
「何言って……っ。私には悠哉先輩がいます。生徒会長は先輩の友達でしょ!?」
「だから面白いんだよ」