お兄ちゃんは悪魔サマ
10分後。犬と猫が戯れてると言う、何とも奇妙な光景が目の前で繰り広げられていた。
ニャン太はこの猫がお兄ちゃんだってすぐに解ったみたい。
私には近寄りもしなかったくせに、お兄ちゃんを見た途端力の限り尻尾を振っちゃって……
「お兄ちゃん、私お風呂入ってくるね」
お兄ちゃんは、ニャン太と遊ぶのに夢中になってて聞こえてないみたい。
何だか微笑ましくて、私はそれ以上は何も言わずにそっとその場を離れて浴室に向かった。
「ふぅ……」
ゆったりとした大きめの湯船に体を沈める。
お兄ちゃんってば、まだ遊んでるのかな?
「唯?」
お兄ちゃんの声がした方を見ると、猫の姿のままこっちに近づいてくる。
私はお兄ちゃんから体を隠すように、体制を変える。
「ってか何で近寄ってくるの!?」
「一緒に風呂入ろうかな〜って」
「い、一緒にって……。さすがに猫を湯船に浸けるのは……」
「ああ、元に戻るから大丈夫」
そう言って目の前で人型に戻ったお兄ちゃん。そして、おもむろに服を脱いでいく。
「お、お兄ちゃん!!私一緒に入るなんて言ってない!」
「今さら恥ずかしがる事か?唯の体なんて隅々まで見たぞ」
「っ……それとこれとは別!!」
「……じゃあこうするか」
周りを見渡したお兄ちゃんは、浴槽近くにあった入浴剤をドボドボ流し込んだ。
お湯はどんどん白く濁っていく。
「これで俺の○○出しても大丈…
「夫なワケあるかぁー!!」
Σドゴッッ
「このど変態っ!!」