お兄ちゃんは悪魔サマ
「お兄ちゃん……?」
「今は、陵って呼べ」
「…………陵」
少し照れているのか、下を向いたままの唯。
そんな唯が可愛くて、顎を持ち上げ唇を奪う。
「んっ……」
閉ざされたままの口を舐めると、少しだけ隙間が開く。
そこから舌を侵入させていき、唯の舌を絡めとる。
より深く、より激しく貪ると、だんだん唯の頬がピンクに染まっていく。
「唯の体、熱くなってる」
「それは、のぼせてたからっ!」
「顔を真っ赤にしながら言っても説得力ないぞ?」
「お兄……、陵のバカッ///」
ぷくっと頬を膨らませる唯。
こうして見ると、まだまだ可愛いお子ちゃまにしか見えない。
けれど感じている時の顔は驚くほどに官能的で、こっちの理性はいとも簡単に奪われそうになる……
唯は現在、ばあちゃんの用意してくれてた浴衣に身を包んでいる。
まぁ唯は気を失ってたから着せたのは俺。適当に着せたせいか、既に腰ひもの結び目は綻び始めている。
再度、唯に軽い口づけをするのと同時にシュルリと紐を外す。
「っ……恥ずかしいよ」
「俺しかいない。それに綺麗だから大丈夫」
露になった胸元にもキスを落とし、ゆっくりと唯を横たえた。