お兄ちゃんは悪魔サマ
モミモミ
「んんぅ……zzZ」
モミモミ モミモミ
「んもぉ……触らないでよ……」
モミモミ モミモミ モミモミ
「あぁ~っもうっ!!」
私はガバッと勢いよく布団から起き上がって周りを見回した、んだけど……
あれ……?
誰かに触られてたような……
「気のせい?う~ん……。ま、いーや。寝よ」
再び布団に潜り込むと、すぐに眠気が襲って来た。
でも、確かに何かが聞こえる気がする。
幻聴……?
「……ぃ…」
やっぱり何か聞こえる……
やだっお化け?幽霊?
いろんな事を想像して怖くなってしまった私は、慌てて頭まですっぽり隠すように布団を被る。
うぅ、怖いよぉ……
「唯っ!!」
「きゃあぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」
突如、寝ていたベッドが沈み、同時に私の名前を呼ぶ声。
反射的にやみくもに布団の中で暴れる私。すると足に何かに当たったような感触が、布団越しに伝わってきた。
「ぐほぉっっ」
何者かに蹴りがヒットしたらしく、気味の悪い声が響いた。
しかし、暫くするとそれは静かになった。
私はおそるおそる布団から顔を出して、確認する。
そこに倒れていたのは……
「お、お、お兄ちゃんっ!?」
そこには気絶してるお兄ちゃんがいた。
お兄ちゃんはもう死んだはずなのに、何で!?!?