お兄ちゃんは悪魔サマ
 


少し唖然としちゃったけど、とりあえず私も帰らなきゃ……

私は立ち上がって公園から出る為に歩き出す。


先輩の事は大丈夫……なのかな?
尚哉くんにもう少し話しを聞ければ良かったんだけど……




そして公園を出て周りを見回した私は、ある事に気づく。


ここ、どこ……?



よく考えてみれば先輩の家からここまで尚哉くんに抱えられて来たし、そもそもこの辺りはよく知らない……


仕方なく、周りの人に駅を尋ねながら歩いた。
でもその公園は駅からかなり遠くだったのと、私が方向音痴な為に駅にたどり着けない……



もぉぉ駅はどこよ〜!!




心の中で叫んで、溜め息をもらした私は、疲れて少し休んでいた。
すると、お兄ちゃんからメールが届いた。



【唯、今どこだ?こんな時間まで何してる?】



まるで親みたいなメール……

私は少し笑いながら、迷ってる現状を伝えた。

すぐに電話がかかってきて場所を聞かれる。
周りに見えるものとか、電柱に書かれてる住所を何とか探して話す。





それからたった数分でお兄ちゃんは私の所まで来た。飛べるってちょっと羨ましい……

暢気にそんな事を考えていた。


私に近づいたお兄ちゃんは急に表情が険しくなる。





「唯、お前ハンターに会ったのか……?」



 
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