ぼくらの事情
玄関を出たところで念の為、周りをキョロキョロと確認しながら足を進めていった。
昨日のとんでも三人組への警戒心のせいで、自分が挙動不審になってるとも知らず……。
そんなことも気にせず、絆はただ足早に学園を目指す。
……学園の中では派手なこともしないだろう。
それに、無防備に近付かなければ昨日のような事故も起きない。
どうやっても頭から出ていきそうに無い顔を思い出しながら、絆は渋い表情で足を進めていった。