ぼくらの事情

だから、ついて行くって決めたんだ。



そして、役に立ちたいと。




思えばそんな気持ちから、自分は絆の傍に居るようになったんだ。




それに相俟って、頭の片隅にずっとある弟の顔。



同じ歳の絆に、自分が置いてきた弟を重ねていたのかもしれない。



そんなコトで罪滅ぼしになるなんて思えない。



それでも、絆に必要とされるコトが心地よかった。




自分は雅の役に立っている。




……そう実感するコトが出来たから。
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