影を往く者、闇に逝く者-戦国隠密伝-
「弱い者に我が名を継ぐ資格はあらず。獅子は我が子を千尋の谷に突き落とし、這い上がってきた者だけを育てるというが…」

身じろぎ一つ取れない甲斐様に対し、初代は突進する!

「貴様は最早必要なし!このまま谷底に沈むがいい!」

覚悟なのか、負い目なのか。

甲斐様はよけようとはしなかった。

回避しないまま。

「がはっ!!!!」

初代の拳を胸板に受ける!

ギリギリまで追い詰められていた甲斐様。

強烈な拳打を受け、谷底へ真っ逆さまに転落するのは当然の結果といえた。

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