COLORS【紫】パープルA
テレビで見たまんま。
動いてる喋ってる~っ!って当たり前か。

「初めまして、赤城廉と言います。そしてこっちが助手の……」

「『助手の』(←強調)青山藍です。よろしくお願いします」
私はいつからあんたの『助手』になったんだか。
……ったく、キレイな人の前だと必ず。

「よろしければお近づきのしるしです。受け取って下さい」

また~いつもの病気が始まった……。

「まぁ!綺麗なバラの花!!ありがとうございます」

「いえ、『花屋』ですから」
そうただの……ね。

「もう~っ!!廉!!いい加減にしなさい!!自分を売り込むのは!」

「フフフ……仲がいいのね」

端から見たら私たちって何に見えるのかなぁ。
そんなこと今まで気にもしてなかったケド。

「あの~そろそろ本題に入りませんと……その……時間が」
相手は多忙なスケジュールのアイドル。
国分寺さんは次の仕事も入ってるので用件を早めにお願いします……とでも言わんばかりの口調だ。

「そうでしたね、すみません。では早速ですが聞かせて頂けますか」

「……はい」

私たちの今日の目的は彼女をナンパしに来たわけではない。
ストーカーの話について詳しく聞きにきたんだから!

……廉はともかくとして。
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