遊女と経営者の恋愛事情

「その当時付き合っていたのが……さっき居た、一樹だった」


「………………」


「俺は聞いた話しだからあんま、わかんねぇけど…記憶を無くした結衣を…アイツは耐えられなくなった…」


「………さっきの人の事も…忘れてしまったって事…?」


「ああ。それでもいいからって、アイツは頑張ったみたいだけどな……限界が来たんだろ」


「……………」


私は言葉を詰まらせてしまった。
そもそもの原因は…私だったんだ…。


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