遊女と経営者の恋愛事情
「…その言い方やめろ。デートなんかした覚えねーぞ」
「したじゃない。この前、一緒にショッピングに行ったわ」
亜美さんはチラッと私を見て勝ち誇った様な顔でニヤリと笑みを浮かべる。
何、今の…。
龍也さんとデートしたのが何なの?
そんなに自慢する様な事?
私への当て付けなのかな…?
「…馬鹿馬鹿しい。誕生日だから、何かくれっつったの亜美だろ」
龍也さんはソファから立ち上がると
ドアへと向かう途中私へと視線を向けた。
「もうすぐ出勤だな。体調は大丈夫か?」
誕生日プレゼントか…。
お店の子にそんな事までするんだ…。
「おい。聞いてんのか?」
「へ?!あ、うん。大丈夫大丈夫」
私、何を考えてたんだろ。
そんなの、どうでもいい事だよね……。