遊女と経営者の恋愛事情

「…それは…ないと思うけどね」


「……そうか」


「……今日は休んだ方がいい」


「……あ、う、うん」


私はドアへ向かって歩く。
途中足を止めて龍也さんの方へ向く。



「さっきは……ありがとう」


「…さっき?………ああ。気にすんな」


「……私の為に……嬉しかったから」


私の為にあそこまでしてくれた人は初めてだったから…すごく嬉しかった。


きっと、あなたは…『お前の為じゃねぇ』とか言うんだろうけど。


< 151 / 236 >

この作品をシェア

pagetop