遊女と経営者の恋愛事情
「い…やっ………やめっ…」
声にならない声をなんとか出して
必死に抵抗を続ける。
「…きやぁぁっ!!」
その時、鋭い痛みが太股を襲う。
今、太股を噛まれた…?
「やっ、いや……いや…」
目の前が真っ暗で視界を遮られているせいか、恐怖心だけが私を襲う。
誰か……助けて………。
絶望的な中で半ば諦めかけていた時。
「…何やってんだ」
ドアの開く音と共に龍也さんの声が聞こえた。
私……助かったんだ……。